あの日の桜はⅢ【大幅修正中】


「私は、別に」


「じゃあ、これはなに」


そういうと葵は私の目にたまる水滴を指先で拭った。


「雨とでもいうの?ねぇ、俺怒ってんだよ?」


私はもう一度しっかりと葵を見つめた。



「俺とか特に信用ないと思う。実際探ろうとしてんだし言い訳はしない」


「だから、ほかの誰かでいい。誰かでいいから頼りなよ!」



 そういう葵は少し悲しそうだった。