「大丈夫ですよ」 大丈夫じゃない、自分に言い聞かせていたことを一瞬で覆すような一言に少しだけ胸が痛い。 ごまかしがきかないことはわかってる。 だけど、最後まで抗わせて。 「それで大丈夫っていうの?」 冷たい言葉に私は小さく唾を飲んだ。 「それでって。私はただ出かけてたら雨が降ってきて、そ」 「莉子ちゃん!!」