俺だって、俺だってさぁ、今まで彼女できるチャンス結構あったわ!



なのに……


『だって、良一さん、わたしとのこと考えるって言ったくせに、めちゃくちゃ可愛い高校生とイチャイチャしてたから……』


『ほら良一くんってめちゃくちゃ可愛い幼なじみいるじゃん。その子とどうせ付き合うんでしょ?』


『実は、あの子見たおかげで諦めがついたんだ。私なんかよりも絶対お似合いだから、頑張ってね!』


みーんなアリサを引き合いに出して勝手に俺から去っていく。



だけど――

それは形だけの理由だ。



本当は、俺自身がアリサ以外の女子に対して本気になりきれなかったから。



ずっとずっと見てきたはずなのに、


簡単には手に入れたくなかったがために、


自分の気持ちに気がつくことができないでいた。



アリサはアリサで、もがきながら自分自身を変えようとしている。



だったら俺だって腹をくくってやる。


逃げずにひたすら向き合い続けてやる。


自分自身と、そして、アリサと。



しかーし!


頭に血が上った状態の俺は、器用に決めきれるわけがなく……。



「あーーうるせー! 言っとくけどな、俺に彼女ができないのはお前のせいだ! ずっとお前だけが好きだったんだよ俺は!」



うわあああ、どうしてこんなカッコ悪い言い方しかできないんだ!!!