俺に彼女ができないのはお前のせいだ!



「へぇ~。あたしたちの誕生石って、ダイヤモンドなんだぁ」



気づいたらアリサも俺の隣にいた。


しかも目を超キラキラさせている。



「……うっ」



ああそりゃあ男としては買ってやりたいよ! しかし今の俺の経済力だとルーペでやっと見えるくらいのちっさいのしか買えねーよ!



1人うろたえている間に、


「いらっしゃいませー。誕生石でお探しですか?」


と店員さんにも声をかけられてしまった。



くそ、仕方ない……。


アリサが目を離した隙に、こっそり店員さんに予算を伝えて相談してみた。


すると、キュービックジルコニアという石を紹介してくれた。


これも4月の誕生石らしい。値段もそんなに高くない。


しかも人を苦しみから救い平和をもたらす力があるとのこと。スケールでかっ!



「あのさ、指輪にしない?」



そう提案するとアリサは少しだけ驚いてから、うん、ときれいな笑顔を見せてくれた。