俺に彼女ができないのはお前のせいだ!




水族館を出てからは、やたら長いアリサの買い物に付き合うハメに。



あれカワイイーこれもカワイイー、とはしゃいでいるアリサに、


どれも一緒だろーが、はいはい似合ってる、と交互に伝えていると、新幹線の時間が近づいてきてしまった。



「ねーせっかくだし、記念に何か買おうよ」



ということで、最後に雑貨やアクセサリーが並ぶ店に入った。



アリサは天然石のビーズでできたブレスレットを手首につけて、角度を変えながらそれを見ている。



俺も同じものをつまみ、値段タグを見てみた。


ふぅ、あんまり高くない。これくらいなら買ってやるか。



「良ちゃんもつけてみて。おそろいにしよー」


「んーこれ、女子っぽくない?」



ごつめの腕時計の隣につけてみたところ、見事にブレスレットの存在感がなくなってしまった。



確かにそうかもー、と同意したアリサは、店の奥へと進んでいった。



アクセサリーか。俺あんまりつけないんだよな。


しかも女子女子した格好のアリサとは趣味合わなさそう。



そう思いながら、店内をいろいろ見ていると、


飾られている商品の隣に、12か月分の誕生石の表を見つけた。



誕生石か。



ちょうどアリサは4月1日、俺は4月2日が誕生日。


おそろいじゃなくても一緒の石でそろえればいいかも。



というわけで4月の誕生石は何だ?



えーと……。


ってオイ! ダイヤモンドかよ! んなもん買えるか!