というわけで、なぜか朝早くからぴゅーっと新幹線で東京へ。
目的は、有名大学のオープンキャンパス。
アリサが志望している大学のうちの1つらしい。
新幹線を降り、人がたくさんの電車を乗り継ぐ。
空が狭い都会を進み、その大学らしき場所に到着した、が。
「何だよこれ。ビルじゃん」
「都会の大学だとこれが普通らしいよー」
地元の大学とは全く違う。
目の前にそびえたっていたのは、日の光を反射するピカピカした高層ビル。
キャンパスライフって、中庭の芝生に寝転がって『マジ昨日全然寝てねーよ』『俺もー』とか。
ベンチに座っていたら『今日飲みにいかね?』『おー行くべー』みたいな。
緑たくさんの広い敷地で、青春を謳歌するもんじゃないのか!?
カルチャーショックを受けつつも、アリサと一緒に模擬授業を受けたり、お姉さんの説明を聞いたりした。
田舎っぽい人から、あか抜けてる人まで、たくさんの同世代がいた。
なんとなく、みんながここで大学生活を送る姿が想像できた。
隣で真剣に話を聞いているアリサも含めて。
俺だけがういているように思えた。

