祖母は本当にただの風邪だった。
点滴を受けたらしく、顔色が若干良くなって戻ってきた。
「お義母さん~本当に無事でよかった~! 良一から連絡来た時は、もう気が気でなかったよ~」
「んだから大げさすぎるつったべや。修一が死んでから欠かさず健康診断も人間ドックも行ってるわ!」
母が運転する車にて、助手席でプンスカ言っている祖母。
対して、ふぅ~と力が抜けた状態の俺。
無事でよかったね、と一緒に後部座席に座っているアリサが笑いかけてきた。
その通り。ただの風邪でよかった。けど。
よく考えたら、あの状態で救急車呼ぼうとしたのは、確かに大げさすぎたか?
なぜ、あんなにも慌てふためいてしまったのだろう。
自分だけが空回りしているみたいだ。
「……はぁ」
脱力感もあいまって、若干へこんでいた俺だったが。
「まあ、メンタルはまだハナタレだが、良一もいつの間にか背中が大きくなったんだなぁ。ちょっと修一を思い出したわ」
祖母がそう声をかけてくれて、
かつ、母もアリサも嬉しそうだっため、まあいっかと思えた。

