妙に緊張しながらバックヤードからコーヒー豆を持ってきた。
「カフェラテ、お待たせしましたーっ!」
エナさんの声が響く。
ちょうどアリサの飲み物が完成したらしい。
いつもよりカップが勢いよく置かれたのは気のせいだと思いたい。
「ありがとうございます。そういえば良ちゃん、今日バイト何時までー?」
アリサもエナさんに負けじと大声で俺に話しかけてきた。
「ごめんなさい。他のお客さんもいるんで静かにして頂けませんかー?」
わざとらしくアリサを注意するエナさん。
ちなみにレジ近くに他のお客さんはいない。
「すみません。あ……良ちゃん、バイト終わったら連絡してね」
アリサはエナさんに謝りつつも、最後しっかりと俺に声をかけてから去っていった。
妙に心臓がばくばくしている。
いや、今は仕事中だ。
とりあえず俺はコーヒー豆をセットすることに全力を注ぐことにした。

