いやいや。ここで2人に屈してはいけない。
本能でそう察知した俺は、
「別に普通でしょ。ラインするくらい」とクールに返してみた。んが。
「だめだ。お前にはアリサ様というキラキラでプリティでキュアなハイパープリンセスがいんだろーが!」
逆にユージのアリサ崇拝心に火をつけてしまったらしい。
彼女持ちのくせに。さっさとアリサ教から脱会しろっ!
「お前はいっつもアリサアリサってしつけーんだよ。俺の人生にあいつは関係ねー!」
「はんあー。こんなやつがアリサ様の近くに住んでるとかマジ腹立つ。はい、引っ越ーし! 引っ越ーし!」
「こっちだって好きであの家住んでねーよ!」
「だったら俺ら入れ替わろう! 俺が今日からお前になるわ、ハイ決定」
「は?」
「あれ、わたしたち……」
「入れ替わってねーよ!」
ユージとバカな言い合いをしていた俺は、この時気づいていなかった。
駿介の指がすっすっと動いていたことに。

