「……そ、颯ちゃんはわたしの気持ちを疑いすぎる。わたしを綺麗なものとして扱いすぎる。 わたしは颯ちゃんが、颯ちゃんしか好きじゃないし、こんな風に嫌な気持ちだって持っちゃうの。 幻滅したかもしれないけど。でも、安心しーー」 言い終わるよりも早く、突如彼の腕の中に包まれた。 颯ちゃんは先ほどの比にならないほど、強く、優しくわたしを抱き留めた。