露になったその綺麗な顔に見惚れているのを誤魔化すように、わたしは颯ちゃんを軽く睨み上げる。 彼はそれには少しも気にしていないかのように、綺麗に整った口端をあげながら口を開いた。 「おはよう、美鈴」 「………」 「学校、遅刻するよ。急がないと」 「………」 「もしかして寝起きで着替えられない?」 「………」 「しかたないなぁ。僕が着替えさせてあげるから」