「ねえ、ハロス」

「何」

「・・・・・・敬語使いなさいよ」

「どうしました?お嬢様」

さっきまでの無表情を一瞬で切り替え、爽やかとも見える笑顔を浮かべる、この青年。


眉目秀麗な顔つき。

色白な肌。

すらっとした細身の体。

すっきりとした目元。


テレビにでも出そうなこの容姿の青年が、私の執事で、死神。

名前はハロス。

・・・・・・まあ、私がつけた名前なんだけど。



『ハロス』は、ギリシャ語で、







『死神』。