死神執事と、トラブルメーカーな私の話

それだけ言うと、カイトは人ごみに紛れて哨の視界から姿を消した。



カイトが歩いて行った方に顔を向けたまま、哨はしばらく動かなかった。

その手にはまだ中身の入ったグラスが持たれていたが、ふと思い出したかのようにそのグラスに視線を落とし、哨は密かにため息をついた。


「毒、ね・・・・・・」


本当に入っているとしたら、少し舐めただけでも危うい。

ならどこかに捨てるのが賢明だが、生憎近くにそんなところはない。


さてどうしようか、と悩んだその時、誰かの手が横からグラスを奪い取った。