右足に触れたハロスの手が冷たい。 それは死神のせいだからなのだと、数秒たってから気づいた。 「・・・・・・家には、いれないわ」 絞り出すようにして、声を出す。 至近距離にいるハロスが眉をひそめる。 ハロスの目は灰色だ。 まるで温かみの無い色は、しかしとても美しく、凛と存在する。 「・・・・・・どういうこと?」 ハロスの問いに、私は小さく息を吸い込んだ。