「だから、気にすんな」 「う、うん……ありがとう……」 「だし、デートだから、俺が払いたかったってのもある」 そっか、と返事をしようとしたけど、今の言葉に少しおかしいところがあることに気づいて、「え?」と聞き返した。 葵にも言われた言葉……“デート”という単語に、顔が熱くなったのがわかった。 「と、友だちがデート? それって少し、変じゃ───」 「いつ、俺たちは友だちになったの」 「え……それは……」