「で?クリスマスはどうだったの?」



架純が机をバンっと叩く。



「架純うるさい」



ワカが架純の髪の毛を引っ張る。



「痛いよ!ワカ」


「聞くまでもねーだろ。さっきの話聞いててわかんね?」


「怖いよ。ワカ」



架純がしゅんとする。

ワカはあたしを庇ってくれたんだろうな。
ほんと優しいんだから。



「ごめんね。瑛梨奈。聞かなければよかったね」


「いいの。たしかに来てもらえなかったけど」


「俺はラッキーだったけど!瑛梨奈とクリスマス過ごせて!」



無邪気に笑うワカに心が晴れていく。



「ワカが瑛梨奈を慰めたんだね」


「まぁそうなるかな。助けられたよ」


「瑛梨奈がそんな事言うなんて!」



ワカがぱぁぁぁっと輝いた笑顔になる。




「そーいうんじゃないから」


「わかってるつーの!」




あたしの頭を思いっきり叩く。