「新しい狩衣…?」




まだ着た形跡がない新しい狩衣だ



「いつか息子ができたら着せようと思ってたんだ。
これ、拓海が着るといい」





そう言って俺に狩衣を差し出す




その狩衣は黒で統一された軽そうな生地に赤い線が入っていてとてもカッコいいものだ




「こんなんもらってええんか…?」




思わぬプレゼントに驚きを隠せない





「あぁ俺は息子であるお前に着て欲しいんだ」




そう言って笑う父さん