璃玖は何も言わず、
ただただ私の顔を泣きそうな目で見ていた




「帰るぞ拓海」




「あぁ外に大蛇が待ってる。
すぐに乗って帰るで」





そう言うと舜は私の手を引っ張り、
璃玖の部屋の出口へ歩いていく





私の涙は止まることなく

璃玖は悲しい目をしたままで



私達はその場に従うことしかできなかったんだ






璃玖の部屋を出てから
舜にどんどん引っ張られていく





その手は強く強く握られていた





前を歩く舜と拓海の背中からは




怒り、後悔、悲しみ




色々な表情が見えた