まず間違いなく葵の身に何かがあったと考えていいだろう




「忍だ」




金狐がそう言う




「どう言う意味だ」





「俺はその空間で起きた出来事を感知する能力を持っている。」




そう言ってゆっくりと目をつむる




「ここで葵殿は忍に…眠らされてどこかに連れ去られたんだ」




葵が連れ去られた場面が見えたのか、金狐は悔しそうにそう言った




「くそ!」




拓海が近くにあった木を殴る




騙されたのは俺たちの方だった…




俺はまた…葵を守れなかった