「キャッ…」




間抜けな声を出してしまった




いつもの感じと違ったのは









その人物が












私の後ろに立っていたから










──────ドクッ







心臓がうるさく音を立てる





陰陽師である私が後ろに立っている人に気づかなかった…?






そんなことありえない…





不安の波が一気に押し寄せてくる




全身黒に包まれていて
かろうじて見えるのは目だけ





気配を消すことに関してはプロ並み、
それに黒い服装…まさか…










「忍…なの…?」








私は震える声で聞く






情けなく今の状況に恐怖を感じている





「あぁ。」




その人は低く落ち着いた声で短く答えた