「でも、どうしよう」

「え?」

「終電、もうないと思うんですけど」

「えぇ!?」

「真由ちゃん」

「はい」

「今日は泊めて?」

えぇ!?

「大丈夫!
 ホントに今日は手を出しませんっ。誓います!」

桃川さんは両手を顔の横で上げています。
抵抗はしませんポーズですね。

「は、はい!」

私の返事をきくと、
ニコッて笑って
「ありがと」
って言ってくださいました。

はううう。
とってもステキな笑顔です。

そのスマイルを見ると、私も少しだけキンチョーがやわらぎます。


そして、私のウチに桃川さんが泊まりました!

桃川さんは床で寝ました。

正確にいうとですね、
ベッドの脇を背もたれにして座ったままの状態で寝ました。

あ、あのですね、
そんなの悪いから、ベッド使ってくださいって言ったんですよ。

でも、私にそんなことさせられないって言ってくださいました。

それで、私がじゃあ一緒にベッド使いましょうって言ったら、
そんなことしたら襲うよって言われてしまいまして。アセアセ。

結果、そういうことになったのです。


はい、本当に私たちはなにもないまま朝を迎えました。



最終日/誕生日 終