『なに裏返ってんだよ』



星那が可笑しそうに笑う。



「びっくりしちゃって」


『愛來の声聞いてたら逢いたくなった』


「星那」


『ダメかな？』



そんな声で言われたら
断れるわけがない。


だって、あたしだって会いたい。


星那と付き合いだして一ヶ月。

プライベートで会えたのは１回だけ。
彼はスマホもあまり見ないほうだから。

LINEが返ってくるのも時差があって。

でも、電話ではやっぱり優しくて。



「いいよ。会おう。あたしも会いたい」


『よかった。迎えにいくから準備してて』



電話はそこで終わった。


今から行くってことは
泊まりだよね。


付き合ってるんだから
当たり前のことだし。

初めてなわけじゃないけど。
そーいうこともするだろうし。

急に心拍数があがる。