嫌われているのかもしれなかった。


面倒臭がられているのかもしれなかった。


話もしないから全然分からなくて不安だったけど、でも、それでもよかった。


たとえ嫌われていても、面倒臭がられていても、わたしはそうちゃんが好きだった。


嫌われても、面倒臭がられても、好きでいたかった。


何も言わないから、心の中だけでいいから、自分に正直なまま。


ちゃんと、好きでいたかった。


あの日。お互いに告白した日。


「小学生のときからずっと好きだったんだ」とそうちゃんはほろ苦く笑った。


中学生からじゃなかったんだ、なんて思ったのを覚えている。


……今は好きだと言ってもらえるようになった。好きだと言えるようになった。


わたしたちは一緒に帰る人で、幼なじみで、恋人になった。