「あー、なんかもっと好きになった」


「なっ…、何いってんの?テスト嫌すぎておかしくなった?」



珍しく動揺しているミナ。
ちょっとは……俺のこと意識し始めてきてる?


何年も一緒にいたから知ってたけど、ミナは一件クールで冷静で冷たいヤツに見えるけど、実はすげぇピュアで反応がとびきり可愛い。



「いや、正常」


「へ、へぇ…」



動揺しているのがもろ分かるミナがほんとに可愛くてそんな彼女の隣にさりげなく座り、テキストを広げる。



すぐ平常心を取り戻したのか、真剣な表情でテキストにスラスラと答えを書いていく。
その隣で俺はテキストと一瞬だけ睨めっこして、やめた。



なんだよこれ…全くわかんねえ。
ミナと同じ高校に行きたくて本気で頑張ってぎりぎり入った高校。



俺の頭には似合わないほどの賢い高校だ。
ついていくだけで精一杯。
欠点も何度かとったことがある。