【完】お前のこと、好きすぎてやばい。





《斗樹side》




【一分でも遅れたら部屋に入れないからね】



何ともミナらしいメッセージを既読して、最近買ったばかりのグレーのスウェットに着替える。



テスト勉強…まともにできる自信は正直ない。
ぜってぇ、ミナの方に意識がいって勉強どころなんかじゃない。



俺…マジで自分で言っといてあれだけど行きたくなくなってきた。
耐えられる自信ないし、ましてや二人きりだぞ!?



でも、あんときは俺だって必死だった。
ミナが炭谷と帰ろうとしてるから……ほんとは二人で帰らせてやらなきゃなんねぇのに俺の心はそれを許そうとしない。



俺の恋に叶う余地がないなんて分かっているから
応援する側に回らなきゃまなんねぇのに……



体と口はそれに反するかのように動いてしまう。



でも、この気持ちにウソ偽りは全くない。
全部俺の本心、ミナをずっと好きなことも。
本気で落としたいのも、彼女にしたいのも。