【完】お前のこと、好きすぎてやばい。





「お前、俺のこと避けすぎじゃね?」



私に拒否されて何故かムスッ、と不服そうな表情を浮かべている。


はぁ……コイツの頭はほんとにどうなってんの?



「彼女いるのに触ったら
あんた、また打たれるの分かってないの?」



学習能力がないって斗樹みたいな人のことを言うんだろうなぁ。


ちょっとは自分のことも彼女のことも考えればいいのに。


斗樹はプレイボーイだから、女の子をコロコロと変えているから恨まれることも多い。


斗樹から告白した女の子はいなくて、
彼には“来る者拒まず去るもの追わず”ということ言葉がピッタリだ。


そして、斗樹は私にやたらとスキンシップが激しいからこの前の彼女に別れる直前に打たれたんだとか。


そのせいで、私は二時間ほど興味もない斗樹のどうでもいい話に付き合わされた。



そんなこともう二度とごめんだし。



「あ、そうだな。忠告サンキュー」



「どういたしまして」



私たちの関係はきっと普通だと思う。


傍から見たら私の方が気が強くて、斗樹に冷たい反応をしているように見えるかもしれないけど、


こんなに冷たく当たるのは幼なじみの斗樹だけであって、他の人は至って普通。


なんか、斗樹には素の自分でいれる。
だから一緒にいてもイヤにならないんだと思う。


そりゃあ、物心つく前から一緒にいれば気を遣うこともなくなるよね。