【完】お前のこと、好きすぎてやばい。





「あ、榊原さん!」


「え?」


ふいに呼ばれた名前に反応し、そちらを向くと…なんと炭谷くんが私に向かって手を振っていた。


それに気づいてしまった私は恥ずかしさで頬を赤らめながらもぎこちなく振り返す。



「ちょっと!!南帆!!よかったね!!」



なんて、私よりも興奮して私の肩をバシバシと割と強めに叩く來未。



「え…あ、うん」



動揺して上手い言葉がでない。
そんな私に來未が「じゃあ、先に帰るね!」といってニコニコして去っていった。


え…!?ちょっと來未!?


引き止めようとしたけど、それは炭谷くんによって妨げられた。



「ねえ、榊原さん。
よかったら俺と一緒に帰らない?」



えっ……?私は夢でも見ているのだろうか。

今、炭谷くんの口からとんでもない言葉が飛び出たような、そんな気がするんだけど。