「はいはい。
可愛いって言わたいのは炭谷なんだろ?」
あからさま拗ねたように顔を伏せる斗樹。
こんなところで斗樹の口から炭谷くんの話題が出てくるなんて思ってもなかったから少しだけ驚いた。
「別にそんなこともない」
可愛いなんて私には似合わないから。
だから、炭谷くんに可愛いなんて言われてもお世辞にしか聞こえない。
「あのさ、」
いきなり、真剣なトーンでジッと私の顔を見つめる斗樹に何を話されるのかとゴクリと生唾を飲み込む。
「お待たせいたしました。
ハンバーグとオムライスでごさいます。
では、ごゆっくり。失礼致します」
タイミング悪く、ちょうど料理がきてしまい、斗樹の言葉の続きはまだ聞けない。
「あ、ありがとうございます」
遠慮がちに料理を受け取り、机の上に置く。
そんな私とはまるで違い「あざーす」とニコニと店員さんに愛想よく振舞っている斗樹。



