《南帆side》




そして、とうとう来てしまった約束の土曜日。



足の怪我は打撲ということで今は腫れも引き、痛みも大分マシになった。



そんな私はというと……部屋でゴロゴロとゆったり退屈な時間を過ごしていた。



だって、私はちゃんと斗樹に「行かない」って口で伝えたもん。



いくら、バカな斗樹だってそれぐらい分かってくれてるでしょ。



────…ピコン


そんな時タイミング良く静かな部屋にメッセージが届いた音が響いた。


嫌な予感がするけど、大事な用事だったらダメだし見るしかないか……。


しぶしぶ、スマホを手に持ち表示されたメッセージを見ると嫌な予感は的中していて斗樹からのメッセージだった。



【絶対来いよ。いつまでも待ってるからな】



絵文字一つないぶっきらぼうな文章。


だから、待っててもらってもこっちが困るんだってば。



【無理。行かない】



拒否する文を打ち、送信ボタンを押す。


すると、送ってすぐに既読マークがついた。