【完】お前のこと、好きすぎてやばい。





ダラダラと額や首筋を流れる汗を拭き取りもしないで本当に心配そうに私を見つめる…斗樹。



「なんであんたが……」



「ミナが心配で試合どころじゃねぇよ、ふざけんな」



「でも……負けたら…」



私たち、賭けしてるんだよ?


勝負ごとには遊びでも絶対負けたがらない斗樹なのに…どうして?



「いんだよ、そんなの。
ミナが無事でいてくれたら勝負なんてどうでもいいから」



そういって、私をお姫様だっこしようとするから必死に抵抗していると斗樹がさっきの心配な表情とはうって変わり


今度は眉間にシワを寄せて、意味がわからないとでもいうような顔をしている。



「ほ、ほら…!試合に…!

しかも、私一人で立てるし保健室にもいけるから!」


無理やり立とうと足を踏んばる。


激痛が足にはしり、顔を歪ませながらも必死に笑ってごまかす。



「そんな下手な嘘、俺に通用すると思ってんの?それとも、試してんの?」