【完】お前のこと、好きすぎてやばい。





そして、バレーの試合は私たちA組が2点差というギリギリのところで勝負を収めた。


バレーが終わるとすぐにみんな斗樹たちのバスケの決勝戦を見ようと下を見下ろしている。


そんな中、私はバレーのネットなどの片付けのため來未と重いネットを張るためのポールを持って


倉庫まで持って行っていたら運悪くバスケを観戦している女の子にぶつかってしまった。



「いったいなぁ……!気をつけてよね」



そっちがそんなところで見てるからじゃん。
むしろ、片付けてる私にまで感謝してほしいぐらいなんだけど。


と、思うけど口にはしない。
口にしたら絶対怒るのは目に見えているから。



「ごめんごめん…!」


來未は素直に謝っているから私もしぶしぶ謝ることにした。



「ごめん」



だけど……



「なに?その目は。鬱陶しいな」



至って普通の目をしていたのに冷静に考えすぎたために返って彼女の逆鱗に触れてしまったよう。



その子は私が持っていた側のポールをガンッ!と蹴った。


その衝撃で手が滑って鈍い音が体育館に響き渡り、足に鋭い痛みがジンジンとはしる。