「ミナのことの決定権は全部俺にあんの」
なんの躊躇もなく、吐き出された言葉に私はただ目を丸くして驚くことしか出来なかった。
なんで私のことを全部あんたに決められなきゃいけないのよ……!
「斗樹になんて決められたくない」
反論の言葉をぶつければ彼の眉間にみるみるうちにシワが寄っていき
「口答えすんな、バカ」
コツン、とおでこに拳を軽くぶつけてきた。
それは笑顔なんかじゃなくて、ムスッとした心底不機嫌そうな表情。
「はぁ?バカはあんたでしょーが」
あんたにだけはバカなんて言われたくない。
反撃としてグーパンチで肩を殴ろうとしたらそれはあっさりと交わされてしまい、ドヤ顔で私を見下ろす斗樹
む、ムカつく……。
「おーい、炭谷!
作戦会議するからこっち来てくれ」
そんな声がどこからか聞こえてきて炭谷くんはこちらを気にしつつも行ってしまった。
炭谷くんの存在をすっかり忘れてた。
完全に斗樹との二人だけの世界に入ってしまっていた。



