「あの…色々とありがとう」


「別に。俺が勝手にしただけだから」


「あと、私のせいでたくさん怒られてごめん。
いつも斗樹は私の味方になってくれたのに私は斗樹のこと傷つけてばっかりで……」



伝えたいことを色々と言っていると、ガタンと音がして顔を上げると斗樹が椅子から立ち上がっていた。



「謝んなよ。俺はお前が幼なじみだから助けただけだ。それ以外の理由なんて何もねぇから」


「うん、知ってる」



そんなの分かってるよ。
でも、斗樹のことはたくさん傷つけちゃったから。


今更遅いって分かっているし、私の身勝手な気持ちと行動で斗樹は何度も胸を痛めたと思う。


だから、せめて謝りたいの。
最低だなんてことは自分が一番分かっているつもりだ。



「あのさ…」


「斗樹くーん!
来週の土曜日さ!遊園地デートしようよ!」



斗樹何かを言おうとした瞬間、可愛らしい声が教室中に響いた。