「アイツはよっぽどのことがないと泣かねぇんだよ…!」
そう言ってもう一度炭谷くんを殴ろうとしたから、これ以上殴ってしまったら退学になってしまうかもしれない…!と咄嗟に思った私は止めに入った。
「やめてよ…斗樹…!
私は大丈夫だから…!!」
「んだよ、お前だって
辛いくせに強がってんじゃねぇよ…!
ふざけんな!!」
私はこれ以上何も言えなかった。
だって、斗樹にこんなふうにキレられたことがないから。
「白崎…!お前は何をやっているんだ!」
誰かが呼びに行った先生が来て斗樹に説教しながら連れていかれてしまった。
本当にバカだよ…
でもそんなバカなところに優しさがあるから憎めない。
斗樹は真っ直ぐでバカで不器用なところもあると思ったら案外俺様だし…惚れないって思ってないのにいつの間にか惚れちゃってたなんて。
私も見る目がないなぁ…
こんなに想われていたのにそんな斗樹を放っておいて炭谷くんを選んだなんて…私も相当なバカ。
斗樹が怒るのも無理はない…。
「南帆ちゃん…」
「炭谷くん、別れよう。
私、プレイボーイとか浮気とかする人嫌いなの」
「は?」
「別に炭谷くんのこと悪くいうつもりは無いし
むしろ、こんなのに引っかかっちゃった私が悪いと思うから気にしないで。どうぞ私抜きで遊んで」
はぁ…スッキリした。
炭谷くんは目を見開いて驚いていた。
周りのみんなもザワザワと騒ぎ始めたけど無視して來未と人だかりを抜けた。



