「斗樹の本気の恋をこれ以上邪魔したくない」
いつも邪魔していたのは私だった。
私がいたから斗樹は彼女を取っかえひっかえしてたんでしょ?
なら、私が斗樹の恋愛対象から外れた今斗樹の気持ちを掘り返すようなマネはしたくない。
「…ミナがそういうならいいけどさ。
気持ちを伝えることが邪魔なこととは限らないからね」
來未はちゃんと私の意見も理解してくれるけどそれだけじゃなくて、自分の意見も言ってくれるからすごく相談しやすい。
「きゃー!」
突然、少し遠くの方から女の子の叫び声がして私と來未は顔を見合わせた。
「今のなに?」
「分かんない。行ってみよう」
走って声のした方まで行くとそこには人だかりができていて、その人混みをかき分けるように前に進むと目に飛び込んできた光景にゴクリと息を呑んだ。



