「もう〜調子いいんだから。
今は何人彼女がいるのー?最高は同時に五人だっけ?」
え……?
どういうこと…?
同時に五人の彼女って意味がわからないんだけど…。
今の状況が理解出来なくて、思わず立ち止まってしまった。
「六人だよ。間違えんな」
遠くの方から聞こえてきた声にドクンドクンと心臓が嫌な音を立て始める。
そんな……ウソ。
信じられない…炭谷くんがまさかプレイボーイだったなんて。
私も遊びのうちの一人だったって事?
そう思うと胸が苦しくて辛くてどうしようもなかった。
私は本当に好きだったのに……
斗樹への気持ちは気のせいだってことにしていた。
だからなのか、炭谷くんと付き合ってからは気持ちはどんどん炭谷くんに向いていたから余計に辛い。
でも…斗樹のことを完全に忘れていたわけじゃない。
最近、彼女らしき人ができたのかその人と楽しそうに話している。