【完】お前のこと、好きすぎてやばい。




「じゃあ、俺は独り言呟くからな」


「勝手にどうぞ」



そう言うと斗樹は一度「ふぅ…」と息を吐いてから口を開いた。


私は平然な顔して前を向いて斗樹を視界にいれないようにしているけど、耳の全神経は斗樹の声へと向いている。



「俺はできるなら、ずっとミナとここにいたい。
だって、そうしたらお前は炭谷の彼女にならなくて済むから」



今、斗樹のことを見てしまえばきっと会話をしてしまうから黙ってロビーにひっそりと付けられているテレビを観る。



「簡単に言うと炭谷になんて渡したくないのが本音」



斗樹はどんな顔をして言っているんだろう?
また無理してぎこちない笑顔を浮かべているの?
それとも、今にも泣きそうなくらい切ない表情?


どちらにしてもいい表情じゃないのは確か。