【完】お前のこと、好きすぎてやばい。





「……お前、そういうところあるよな」



隣を歩きながら少し頬を赤らめながらぽつり、と言葉をこぼした彼。


そういうところってどういうところのこと…?


不思議に思って黙って首だけ傾げているとそれを察した斗樹が言葉を続ける。



「だから、不意にそういうこと言うなよな。

心の準備ができてねぇから照れるっつーか、なんつーか…」



後頭部を掻きながらモジモジと言葉を濁していく。


こんな斗樹は見たことがない。
いつもヘラヘラして笑ってるような奴なのに。



「そういうことって何のこと?」



「香水つけてない方が好きとか……」



照れているのか視線を合わせようとしない。



「誰も好きとか言ってない」



私は香水つけてないときのほうがいいって言っただけなのに。



「あー、もうそういうところも俺は好きなんだよな」



ヤケクソのように私の髪の毛をグシャグシャしてくるからせっかく整えていたサラサラの黒髪もボサボサに乱れた。



「ちょ…やめてよ。ついに頭狂った?」



そういうと、斗樹は私の髪の毛を触るのをやめてムスッとした表情をしつつ、私の瞳をしっかりと捉えて



「何年も前からお前にイカれてるんだよ、バーカ」



なんて、らしくないこというからドクンッと胸が小さく弾んだ。