「あんたみたいな雑魚がしゃしゃり出ないでよ」
元からこういうタイプの人は好きじゃなかったけど、もっと苦手になった。
こんなふうに人のことを本気で簡単にバカにできる人はろくな人じゃない。
「あ、そうだ。
あたしらと勝負しない?
持久走大会で負けた方が
斗樹とも炭谷くんとも縁切る」
私はしばらく黙り込んだ。
だって、相手の女の子は陸上部のエースとも呼ばれている女の子で負けるのなんて目に見えている。
だけど、私は耐えられなかったんだ……
「わかった。
その代わり私が勝ったら二度と斗樹の悪口は言わないで」
斗樹が悪く言われていることが。
「はいはい。
あんたが勝つことなんて絶対ないから」
そういい残して女の子たちは去っていった。
“勝つ”なんて言ったけど、彼女たちの言う通り私が勝てる確率はとても低い。
というか、ほぼ0パーセントだと思う。
だけどあのまま黙っているわけにはいかなかった。
斗樹の悪口を言われたのがやけに悔しくて、ムカついて…気がつけばあんな無謀な勝負を受け入れていた。



