「中、見てもいい?」
さっき、斗樹は“お前は寂しがり屋だからな”とか言っていたけど一体何が入っているんだろう?
ていうか、いつもの斗樹と違いすぎて調子狂っちゃうんですけど。
「別にいいけど」
OKの返事をもらったから私はさっそく紙袋の中身を取り出した。
「あ!これカバンについてるクマのマスコットのサイズが大きいぬいぐるみじゃん!」
ベッドとかに置いても良さそうなサイズだ。
カバンについてる小さなクマと並べて置いても可愛いと思うなぁ…
でもなんか外すのはイヤだなぁ…とか色々と思っていると上から抑揚のない声が降ってきた。
「要らないなら捨ててもいいから。
ぬいぐるみとか南帆好きじゃねぇもんな」
「え?」
「ますます、俺はお前を縛ってるように思えるよな。わりぃ」
何言ってるの?
斗樹の頭の中は今何を考えているの?
私は一言も要らないなんて言っていないのに。



