「どうしたの?」


「あのさ、今日の放課後空いてない?」


「え?」


「もし空いてたら、俺とデートしてくれない?」



で、デート…?
どこかで聞いたことのあるセリフが頭の中でグルグルと回る。


だってあの炭谷くんにデートのお誘いをしてもらえるなんて……夢みたいでドキドキしてきた。



「う、うん!私でよければ」


「よかった。ありがとう!
じゃあ、放課後迎えに来るね」



それだけ言うと彼は私に微笑んでから自分の教室へと戻っていった。


私も自分の席に戻ろうと後ろを教室の方を向いた瞬間、さっきの状況を見ていたであろう斗樹とバッチリ目が合った。