「ん?ミナは変なことしか言わないってこと。
だから、今更謝られてもって感じだな」
なんて、ケタケタと笑いながらいう斗樹。
やっぱり斗樹が幼なじみでよかった…と思う瞬間もあるらしい。
今がその時みたい。
なんか、胸が変な感じでおかしいよ。
「斗樹の方がよっぽど変なことしか言ってないと思いますけど?まあ、バカだから仕方ないけどね」
「うっせぇな。頭がお堅いお方よりもマシだっつーの」
「はぁ?おバカさんよりマシよ!」
「は?俺に現社負けたくせにおバカさんなんてよく言えたもんだな」
なっ…!
コイツはいちいち痛いところついてくる。
しかも、意地悪な笑みを浮かべて言っているから余計にイライラが増してくる。
「現社だけでしょ!?
それ以外は勝ってるもんね!」
「はいはい。よく頑張りましたねー
俺のことも褒めてくれていいよ?」
私の頭を優しくポンポンとしてから再びにんまりと笑いながら冗談っぽく言った。
「頑張りましたって棒読みなんだけど。
斗樹は褒めたら調子乗るから褒めてあげない」
「はぁ…ほんとミナはツンツンしてんな」
「斗樹は変わらずチャラチャラしてるね」
そんなしょうもない言い合いを飽きもせずに家につくまでずっとしていた。
家に帰って玄関に入った瞬間
『斗樹、今日はありがとう。楽しかった』と心の中で呟いたことは斗樹にはヒミツ。