「なんも良くねぇし……」
ぼそっと言葉をこぼす彼は最高に不機嫌そうな様子で。
何でそんなふうになっているのか私には理解出来なかった。
「気になんだよ。朝からずっと」
「意味不明なんだけど」
なんで斗樹が私のことを気にする必要があるの?
あんたには彼女がいるのに意味不明だ。
プレイボーイってみんなこうなの?
それとも、斗樹が特殊なだけ?
「意味不明でもいいから言えよ。」
「なんでそんなに上から言われなきゃなんないの?」
偉そうに…斗樹のくせに。
「そんなことどうでもいいから、言えって」
「だから斗樹には…「関係ある。言ってくんないと午後の授業も頭に入らない」
私の言葉を遮って、強引に言葉を続けた。
午後の授業も…ってことは午前中も入ってなかったわけ?
あんた、これ以上バカになってどうすんのよ…