「つーか、炭谷と付き合うとかどうなってんの?」



ぽつり、と呟いた声は雨の音にかき消されてしまう。
マジでどういうつもり?


俺の気持ちは全部無視?
一切、届いてない?ミナの心には何一つ残ってない?


ミナの前ではこんな弱々しくて女々しい姿はあんまり見せてないけど、俺だってめちゃくちゃ不安なんだからな。


ミナが……炭谷と付き合っちまったら俺はどうするんだろう。


簡単に諦めきれるほどアイツのことを想い続けてないし。



「あーー、もうっ!
なんで俺はこんなにミナが好きなんだよ…!」


自分でもわけがわからないほど好き。
叶わないって痛いほど分かっているのに…