【完】お前のこと、好きすぎてやばい。





「ちょ…!やめてよ」



ただでさえ、不細工な顔してるのにこんな事されたらもっと不細工になっちゃうじゃん!


ギッ、と鋭く睨むけど彼の顔色は全く変わらない。



「ミナの割には生意気じゃねぇか」



余裕そうな笑みを浮かべている…いや、悪魔な笑みと言った方が良さそう。


こういう変に意地悪で俺様なところもほんとに昔から変わらない。



「あのね、私はあんたの言いなりじゃないんだけど?」



そんな彼の言葉に簡単に折れる私じゃない。
むしろ、言い返さなきゃ気が済まない。


その結果、いつも私たちは言い合いをしている。



「あれ?そうじゃなかったっけ?」



とぼけたように言う斗樹を見ていたら私の眉間にどんどんシワが寄っていく。




「あー…もうあんたといるとほんとにムカつく。

はい、これ貸してあげるからさっさと写してきなよ。
英語二時間目だから早くしないと私が貸す意味がなくなるから」



ここは大人な対応をした方が早く終わる。


私は机の中から英語の宿題を出してそれを斗樹へと渡す。