そこに表示されていたのは、時間。

15時47分…………って、え?


「ま、待って!? なんでっ……!」

驚いた私は、すぐさま立ち上がる。


急がないとやばいどころの話じゃない。

だって、班行動の終わりは……集合時間は15時30分。

もう既に20分近くも過ぎている。


「なんで起こしてくれなかったのっ!?」

「すげー気持ちよさそうに寝てたから」

「っ……!!」

確かに寝てた……けど!


「普通起こすでしょ!! とにかくすぐ行かないと!」


慌てて走り出す私。それを追いかけるように篁くんも走り出すけど、どこか余裕のあるようにも見える。

「っ、もしかして、誰かに連絡してくれてるの?」

走りながら、少し期待して聞いてみると、

「いや」

篁くんの返事に転びそうになった。


「なんで!? 迷子見つけた時は連絡したんでしょ!?」

どっちかと言えば、今の方が連絡しておいて欲しかった……なんて思うけど、


「あぁ、あれ嘘だから」

「はっ!?」


悪びれる様子もなくサラッと言われた言葉に、私はジェットコースターに乗った時よりも大きな声を上げた。