すき、きらい、恋わずらい。


「やだ!まだお兄ちゃん達と遊ぶ!」

「こら!」

さっきまでママと泣き叫んでいたそらくんはどこへやら。

お母さんに会えてホッとしたのかな……。


「そらく……」


怒られて肩をすくめるそらくんに、一緒に片付けようと声をかけようとした時だった。


「あんまり怒らないでやって下さい」


横から聞こえた声に、私は驚いて顔を向ける。

だって、声をかけたのは……篁くん。


「今は平気そうに見えるけど、かなり泣いてたんで」


真面目な顔をして言う篁くんに、


「そう、だったんですか……すみませんっ」


そらくんのお母さんは、顔を赤くさせた後、ハッと気付いたように頭を下げた。


「そらも。お母さん来てくれたんだから、困らせんな」

「……うん」


小さなそらくんの頭に、篁くんがポンっと手のひらを乗せると、素直にこくんと頷いて。

散らばったおもちゃを拾い集め、そらくんは片付け始めた。