すき、きらい、恋わずらい。




何で、なんで、どうして――。


自販機の前、ペットボトルの緑茶のボタンを力任せにピッと押す。

すると、取り出し口にガコンと落ちた。


ひんやり冷たいペットボトル。
だけど、カッとなった頭の中までは冷やしてくれない。


「……なんでついてくるの」


私はペットボトルを抱え、立ち上がると振り返って、後ろに立つ人を睨みつけた。


「めんどくさい奴に捕まったから?」


悪びれる様子もなく、そう返すのは……篁くん。

めんどくさい奴というのは、おそらく原田さんのことだろう。でも……。


「自分がめんどくさいことにしたんじゃない」


あそこで篁くんが本当のことを言ってくれたら、それほど面倒なことにはならなかった。

それなのに……。


「確かにそうかも。でも……」


一歩、二歩と近づいて、距離を縮める高村くん。


「あんた見てたら、無性に困らせてやりたくなるんだよ」