すき、きらい、恋わずらい。


「……」

怒りに震える彼女の表情に、小さくため息を漏らす。


瀬良さんならともかく、原田さんに何を言ってもきっと無駄だろうことは、この1ヶ月ほどで学んでいる。

それに……。


チラッとさり気なく視線を向ければ、篁くんと目が合って。

彼は……小さく含み笑いを漏らした。


「っ……!」

ほら、やっぱり。
こうなることを分かってて、やってるんだ。

だったら、私がいくらここで否定したって意味はない。


「ちょっと、何とか言ったら?」

――ガタンッ!


私は急かす原田さんに返事する代わりに、両手をテーブルについて立ち上がった。

その瞬間、しんと静まり返る周り。


「……お茶、買ってくる」


私はいかにも不機嫌な声で呟いて、そのままその場から立ち去った。