「……あれ?そのお弁当って……」
私の隣に座る瀬良さんが、声を上げる。
そして、
「もしかして……高宮さん?」
「……え?」
言いづらそうに口に出された自分の名前に、私はやっと目の前を見た。
すると、そこには……私と同じお弁当。
一段だけど明らかに大きく、黒色で男用といった感じのお弁当箱。
可愛らしく花型にくり抜かれた人参こそないものの、俵形のおにぎりとか、おかずの種類だとか、どう見ても……同じ。
『お節介なひとが、どうしてもって渡すから』
『もしかして……高宮さん?』
篁くんと、さっきの瀬良さんの言葉が、フラッシュバックする。
こ、れは――。
「え、何?高宮さんが弁当作ってきたの?」
「何だかんだ言いながら、実は付き合ってるオチかよー」
「ち、ちがっ……!」
同じ班の男子達の冷やかす声に、慌てて否定の声を上げようとする。
だけど、
「……それ、どういうこと?」
一体どこから現れたのか。
いつの間にか、篁くんの取り巻きの中心である原田さんが、私達のテーブルの横に立っていた。



